所属している勉強会サークルで講演会を開くことになり、招待した講師がニュージーランド人だったので同時通訳をすることになりました。
あらかじめどんな内容のことを話すかはアウトラインでもらっていたので、大まかな流れは分かっていました。これは通訳をする上でとても助かります。なぜなら時間の限られた中で通訳をするには、話者の言うことを一字一句漏らさずに訳して話すわけにはいきません。話の本筋で必要なことは必ず訳し、どうしても必要というわけではない部分を適宜省く判断を瞬時に下しながら通訳しないと、あっという間に時間が過ぎてしまうからです。そして何を話すか何を話さないかの判断を誤ると、話全体がぼんやりしてしまい、英語から日本語への変換という作業は成功でも、意味・内容をしっかり伝えるという点では失敗してしまいます。
同時通訳をしてみて思ったのは英語が理解できるだけでは通訳はできないということです。聞き、選択し、話すというマルチタスクの速度と正確さが求められる重労働でした。ビジネス英語の翻訳作業の方がやりやすいと思います。